人生激変のカギはココにあった!〜ゴール設定について(用語解説:ゴール設定)
今回のコーチング用語解説シリーズでは「ゴール」についてお話したいと思います。
ゴール設定をすることによって、自らをどんどん変えていくことができるのです。
ゴール設定においてポイントとなる点はいくつかありますが、まずは「現状の外側」であるということが挙げられます。
コーチングとは、基本的にはマインドのカラクリを学び、ゴールを設定し、それを達成していくための理論と実践方法の集大成であるといえます。
ゴールについては、ゴール設定しない限り何も始まらないといえます。
理論を学んでもゴール設定しないのであれば、全く現状が動かないことになります。
なので、『コンフォートゾーンの作り方』などの苫米地英人博士の本を何冊か読んで、理論をある程度学んできたら、すぐにゴールを考えてみてください。
現状の外側に高いゴールを設定する
ゴール設定のポイントは、現状のコンフォートゾーンの外側の高いところに設定することです。
現状のコンフォートゾーンの中にゴールを設定しても全くエネルギーが出てこないので、現状の外側にゴールを設定するということはとても重要です。
これを学んできている方は多いと思いますが、改めて現状のコンフォートゾーンの外側に設定するとはどういうことなのか説明します。
まずは現状のコンフォートゾーンというのは、自分たちが認識できているこの世界のことです。
それを越えてゴールを設定するというのは、相当工夫しないと認識できないわけです。
ここで出てくるのが抽象度という考え方です。抽象度を高めていく必要があるということです。
これまで自分がやりたいと思ったけれども諦めていたことや、やれそうもないから無理だと思って最初から諦めていたもの、
そういったものに対してもう一度リーチして、ゴール設定をしていくことです。
一見、この瞬間には叶いそうもないゴール、達成方法が全く分からないぐらい高いゴールがいいということです。
通常だと、「ステップバイステップで少し自分ができそうなところから始めていきましょう」
というやり方をする自己啓発のプログラムや、成功哲学、目標達成のプログラムがあると思います。
ですが、この科学的根拠のあるコーチング理論では、
現状のコンフォートゾーンの外側、達成方法が全くわからないぐらい高いところにゴールを設定することで、
内面のエネルギーを思いっきり引き出すきっかけとなるということを学ぶことができます。
これをしっかりと覚えておいていただければと思います。
本音で達成したいゴールを見つける
次のポイントですが、そのゴールは誰が止めてもやりたいという心の中の内面の "want to" のゴールであることです。
これは本音で自分自身の心の底から達成したいゴールであるということが必要です。
誰かから擦り込まれた価値基準や、これをやったら高く評価されるとか、親に喜ばれるとか、
世の中の人に素晴らしいと言われたいなど、そういった思いでゴール設定しても、どこかでエネルギーは止まってしまいます。
誰から評価されるとか、周りの人からすごいと言われるからやってみようというのではなく、
本音で自分が達成したいゴールであることが重要です。誰が止めてもやり続けるだけのエネルギーが出てくるかどうか、そこがポイントです。
ぜひ心の底からやりたい "want to" のゴールを考え続けて見つけていく必要があります。
我々は、子供の頃から、もしくは社会人になっても「やりたいことは何ですか?」と
聞かれることが少ないですし、考えたことがないという方も非常に多いと思います。
しかし、ここでは "want to" のゴール、そして現状の外側に高いところにゴールを設定することをもう一度考えてみてください。
バランスホイールを意識する
あとゴール設定として大切なのは、バランスホイールです。
バランスホイールというのは、ルー・タイス氏が示してくれるゴールの考え方です。
例えば仕事やキャリア、そしてお金(ファイナンス)、自己啓発のプログラムでは大体この辺りで収まることが多いです。
成功していきましょう、社会的な成功を掴みましょうというのはお金を稼ぐこととイコールで捉えられることが多いです。
アメリカから来ている自己啓発のプログラムなどは、大体アメリカンドリーム=お金を稼ぐことです。
お金さえ稼げば成功すると。成功していると言っても全然お金を稼いでいなかったら、それは成功とは言わない。
とにかくお金を稼ぐことがアメリカンドリームのような価値基準が広がっていると思います。
アメリカ中心とした金融資本主義が世界中に蔓延している中で、お金というものはとても大切であり、
そのお金を稼ぐことによって自己実現だという尺度になってしまっています。
我々が学んでいるこのコーチング理論は、ルー・タイス氏が40年以上展開し毎年磨きをかけてきた理論に、
苫米地英人博士が最新の認知科学で見直して作り上げたものです。
ルー・タイス氏と苫米地英人博士が一緒に作り上げたともいえる
この科学的根拠のあるコーチング理論の重要なものに「バランスホイール」という考え方があります。
バランスホイールとは、人生の各方面に万遍なくゴールを設定していくという意味でのバランスを示しています。
お金やキャリアといった仕事関係だけではなく、家族、健康、社会貢献やボランティア、趣味のゴールも考えていきましょう。
我々には学び続けたいという欲求があるので生涯学習のゴール設定もあるといいでしょう。
人によっては趣味関連で、音楽、芸術といった領域のゴールを設定することも良いと思います。
このように、人生の様々な領域でカテゴリーを作り、そのカテゴリーごとにゴールを考えていくことが大切です。
例えば、カテゴリーが10個であれば、1つのカテゴリーにつき1つゴールを設定すると10個のゴールになります。
2つ設定すれば20個のゴールになります
。ゴールはたくさんあっても良いので、是非たくさん設定してみてください。
また、意外に趣味のゴールが大切であることが多いです。
苫米地博士も、企業の売上利益を上げたい、どうやって上げていくかといったビジネスやお金のことに焦点を合わせがちな経営者に対して、
趣味のゴールを設定しているかと質問することがあるそうです。
多くの経営者が「忙しいから趣味なんか全然やっていない」と答えることがあるそうです。
そこで趣味のゴールを設定し、趣味の時間を作ることをおすすめしているということです。
趣味のゴールはお金を稼ぐのではなく、むしろお金や時間がかかるものである場合が多いです。
それでも "want to" でやりたい趣味のゴールとはなにかを考えることが重要です。
これを考えると、"want to" の火がつき、仕事やビジネス、
ファイナンスに関するスコトーマが外れやすいマインドを作ることができるということです。
"want to" で全てのゴールを考えるのですが、このバランスホイール、それぞれのカテゴリーにたくさんのゴールを設定してみると、
それだけで体感が全然変わってきます。
ゴールを設定すると内面のエネルギーがガンガン出てくるので、ぜひ現状の外側であること、
そして "want to" であること、誰が止めてもやるということがゴール設定の基本であることを忘れないでください。
抽象度の高いゴールとゴール設定の本質
今世の中は大混乱の時代だと言えると思います。
世界的にもコロナ禍であったり、戦争も起きているという状況です。
このような大混乱の世界に生きている中で、ぜひ抽象度の高いゴールを設定してみていただきたいと思います。
抽象度の高いゴールというのは、より多くの人が利益を得るようなゴールのことです。
抽象度を高めることによって、そのゴールが達成した時に喜んでくれる人や笑顔になる人の数が増えれば増えるほど抽象度が高いと言えます。
自分だけの利益というのは抽象度が低いと言えますが、抽象度の低いゴールを否定するわけではありません。
例えば、ゴールを達成したら家族全員がハッピーになるというゴールは、
家族や親を含めた8人から10人がハッピーになるという状態です。
しかし、都知事になって東京都民全員がハッピーになるようなことをするなら、
1000万人以上を幸せにするので、先ほどより抽象度が高いと言えます。
総理大臣になって日本国全体をハッピーにするぞというようなゴールであれば、
1億3000万人弱の日本人全員を幸せにするので、さらに抽象度が高くなります。
それではまだ足りない、世界中の人がハッピーになるようなことを考え、
世界中の人が利益を得るようなゴール目指すのならもっと抽象度が高いゴールになるでしょう。
世界中の70億人、80億人を超えるような人類全員に貢献できるようなゴールとは何だろう、ということをぜひ考えてみてください。
このゴールは、まずは考えて設定してみることが大切です。
抽象度が低いゴールは、恐らくどんどん達成することはできると思います。
その中で、たくさん設定したゴールの中から1つ、2つ、3つぐらいは抽象度の高いゴールを本気で設定し、本気になって追いかけてみることです。
そうすると、体感が変わってきます。
コーチングとは一体何ですか、どういう内容ですか、と時々質問されることがあります。
苫米地英人が書籍『オーセンティックコーチング』の中で書かれている通り、コーチングは人生を豊かにするものです。
それはお金持ちになるということではなく、本当に充実した日々を送り、充実した人生に切り替えることができるということです。
抽象度の高いゴールを設定し、それを追い求めることによって、世の中に貢献できる人、役に立つ人になっていくことができます。
どれだけ自分が世の中に貢献できるか、どれだけ世の中に役立つことができるかを考えることがゴール設定の本質です。
この点をぜひ理解していただきたいと思います。
とある高校に2日日間かけてPX2を導入してきたときの話なのですが、「お金持ちになりたい」という生徒たちが複数人いました。
コーチングを使ってお金持ちになる方法を教えてくれるのかという話になったので、2日目の冒頭にそういった話をしました。
単にお金持ちになるということではなく、お金持ちとはどういうことかというと、
多くの人に貢献できる人が結果としてお金が集まってくるのだと話をしました。
ビジネスとしてお金が集まってくることになるので、ぜひ役に立つ人になってくださいと伝えました。
役に立つためには何が必要ですかという問いかけをしました。
役に立つためには、もちろん勉強はできた方がいいし、いろんなスキルを身につけた方がいいです。
そうして役に立つ人になることで、その先に経済的に豊かになる世界が広がっているということを、生徒たちには理解してもらえたと思います。
非常に多くのアンケートで「役に立つ大人になりたいと思います。
役に立つ人になるために一生懸命勉強します」という声をいただきました。
これがゴール設定の本質です。
なりたい自分になっていく、自分の未来を思いっきり変えていきたい、
そういったことで表現できますが、それはあくまで初心者向けの話です。
ゴールは、現状の外側に設定し、"want to" であり、バランスホイールで人生のあらゆる領域に設定すること。
それが何を意味しているかというと、世の中にどれだけ良い影響を与える人になれるか、
自分がどのように役に立つ人になれるか、自分の役割や機能を自分自身で設定していくことに他なりません。
ぜひ、そういう視点でゴールを考えてみてください。
今回はゴールについてお話ししましたが、これが全てではありません。
改めて、もっと深いゴールの話もしてみたいと思います。今回は以上です。
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