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【ブログ】過去の呪縛を断ち切れ!100%未来思考のマインドセットの秘訣 〜 情動記憶を徹底活用して成功を手にする方法(用語解説:情動記憶)

7月 19, 2024

過去の呪縛を断ち切れ!100%未来思考のマインドセットの秘訣 〜 情動記憶を徹底活用して成功を手にする方法(用語解説:情動記憶)

今回のコーチング用語解説のテーマは「情動記憶」です。

是非、書籍『コンフォートゾーンの作り方』を手元に置きながら、この記事もうまく活用していただければと思います。

この『コンフォートゾーンの作り方』は、TPIEのプログラムの解説本として作られています。私はTPIEの普及活動も行っていますが、プログラム受講生から、Unit3「情動記憶があなたを作る」というものを受け、「情動記憶という言葉は初めて知りました」と感想をいただくことがあります。改めて我々の記憶のシステムについて、しっかりと押さえておいていただきたいと思います。

我々はネガティブな記憶の方が残りやすい

我々の記憶のシステムは、「うまくいかなかった」とか「失敗した」といったネガティブな記憶の方が圧倒的に残りやすいです。

これは生命体として、種の保存というDNAレベルに刷り込まれたゴールが我々の中にあるためです。例えば一度獣に襲われた場所に行ってしまったら、獣に食べられてしまう危険性があります。身の危険を感じたことをしっかりと記憶していないと、種の保存という最大のゴールが達成できなくなるので、しっかりとその記憶を保持する必要があります。

そういった意味では、我々の命を守り種の保存をしていくというゴールから考えると、この記憶のシステムがネガティブな失敗や危険な体験をしっかりと記憶に残すことは理解できると思います。

しかし、このコーチング理論を学んで未来思考になり、過去にとらわれず未来を変えていく際に、過去のネガティブな記憶に縛られたままだと、なかなか未来思考になれないという点をしっかりと確認する必要があります。

ここがポイントですが、我々の過去の記憶のほとんどがネガティブなうまくいかなかった記憶だということは、未来に向けて何か新しいチャレンジをしようとした時に、過去の失敗を思い出して「今回はやめておこう」となるのです。自分の経験だけでなく、他人の失敗談を思い出してチャレンジをやめることもあります。こうなると、結局現状維持になってしまうのです。

だからこの記憶のシステムをしっかりと認識した上で、いかに過去思考から抜け出して完全に未来思考になっていくかを考え、この理論を学び、ワークを通じて100%未来思考になっていただきたいと思います。

過去の記憶には、成功した、うまくいった記憶もたくさんあるはずです。ですが、過去の失敗した記憶、うまくいかなかった記憶の方が思い出す量も機会も多いです。ここがポイントです。

では、成功した記憶やうまくいった記憶が全くないのかというと、そうではありません。誰もが振り返れば「そういえばあの時うまくいったな」「これは最高な気分だったな」という記憶があるはずです。そのうまくいった記憶をしっかりと思い出すことが重要です。

情動記憶とブリーフシステム

ポジティブであれネガティブであれ、その記憶が我々を縛っていること、もしくは我々の日常の無意識の判断や行動に影響を与えていることをもう一度確認する必要があります。

以前、この用語解説シリーズの中で、「ハビット・アティテュード」や「ブリーフシステム」について話しましたが、まだ記事を読んでいない方はぜひ関連記事として読んでいただきたいと思います。

我々は無意識の判断と行動を起こす根底には、自分の中にある信念の塊、つまりブリーフシステムが存在します。

例えば、コーヒーと紅茶の選択でコーヒーを選ぶことや、毎朝起きたら顔を洗って歯を見ることなどは、すでに習慣として当たり前にしていると思います。

このようなことが、どうやって毎日無意識に行動されているか、無意識の判断の方向性が決まっているのかは、我々の中にある信念の塊であるシステム、ブリーフシステムにより決まってくるのです。

では、このブリーフシステムはどこから来るのでしょうか。これは、我々が成長する段階で自分に影響力のある外部の人の言葉を聞き、それを受け入れてブリーフシステムにすることによって生まれるのです。

子供の頃に影響力のある大人としては、例えばお父さんやお母さん、学校の先生などがいます。彼らの言葉や考え方を聞いて、それを自分の中に取り入れた瞬間に、自分のブリーフシステムが出来上がるのです。

例えば、コーヒーが好きなお父さんやお母さんがいれば、コーヒーは美味しいと感じたり、健康に良い効果があると聞いたりすることで、コーヒーと紅茶があったら確実にコーヒーを飲むという習慣が作られるのです。

信念が出来上がる、ブリーフシステムが出来上がるという過程の中で、我々が子供の頃に成長段階で影響力のある大人の言葉を受け入れて出来上がるシステムがあるのです。

このブリーフシステムが出来上がる基本的な流れを確認しながら、さらに一歩踏み込んでみたいと思います。それが今回のテーマである情動記憶です。

例えば、子供の頃にレストランで大きな声で騒いでいたら、お父さんやお母さんに厳しく叱られたという経験があったとします。

その時の気持ち、怒られてしまったという思いから、「これはいけないことをしてしまったんだ」と感じ、ひどく厳しく叱責された記憶が残ります。

そのため、レストランに行くと「静かにしなければならない」「騒いではいけない」「言葉も発してはいけない」と思い出すようになります。

過去の叱られた記憶がよみがえり、次にレストランに行った時には、静かにしなければならないと思い、静かにするというブリーフシステムが出来上がるのです。

このように、情動が伴った記憶、特にネガティブな情動が伴った記憶は、我々のブリーフシステムに強く影響を与えます

例えば、先ほど述べたように、レストランで大騒ぎしてきつく叱られた子供は、二度とレストランで騒がなくなり、人前でも騒がないというブリーフシステムが出来上がります。

こうしたシステムが形成されると、大勢の前で何かを発表したり、プレゼンテーションをする際にも、その記憶が影響して「人前で大きな声を出してはいけない」というブリーフシステムが働きます。

その結果、大切なプレゼンテーションや多くの人の前で何かを発表しなければならない場面で、声が出なくなってしまうこともあるのです。

ポジティブな情動記憶を積極的に活用する

ブリーフシステムやネガティブな情動記憶は我々の信念に影響を与え、新しいことにチャレンジする際や自分の能力を引き出そうとする際にブレーキがかかってしまう可能性があります。これをしっかりと理解しておく必要があります。

我々がコーチング理論で様々なワークを行う際、過去のネガティブな情動記憶は基本的に思い出さないようにワークから外します。過去のマイナスな情動記憶を思い出すワークには全くプラスの効果がないと覚えておいた方が良いでしょう。

ですので、我々が行う過去の記憶を思い出すワークは、とにかくプラスの情動が伴った記憶を思い出すことです。

五感で感じる最高のワクワク感や楽しさ、爽快感で溢れる記憶を思い出し、何度も何度も体感することが重要です。

例えば、学芸会を企画して大成功し、最後にみんなで盛り上がった記憶や、運動会でリレーの選手に選ばれて活躍し、クラスで優勝してみんなで喜んだ記憶などです。

情動記憶のポイントは、単なる記憶ではなく五感が伴っていることです。

五感で感じる情報が含まれた、思い出すとワクワクし、楽しくて笑顔が出てくるようなポジティブな情動記憶を何度も思い出すことで、ポジティブな気持ちを今この瞬間に全身で感じることができるのです。これが重要なポイントです。

逆に言うと、ネガティブで辛い記憶を思い出すと、その出来事が今まさに起きているかのように全身が反応してしまいます。

例えば、背筋が凍る、足が震える、声が上ずるなどです。過去のネガティブな情動記憶を思い出しただけでも、嫌な気持ちになったり、一日が暗くなったりすることがあります。

ですから、覚えておいていただきたいのは、過去のネガティブな情動記憶は一切封印してください。

セルフトークのコントロールで、ネガティブなセルフトークが出てきたらゴミ箱に捨てるというワークをこれまでお勧めしてきましたが、情動記憶についても同様です。

ネガティブな情動記憶が浮かんできたら、すぐにゴミ箱に捨てるようにします。バーチャルなゴミ箱を作り、ネガティブな情動記憶が出てきた瞬間にそのゴミ箱に捨て、すぐに消えるようにイメージします。このようなワークを繰り返し行っていただきたいと思います。

これは一度だけのワークではなく、継続的に習慣にしていただきたいと思います。

嫌な気持ちを伴う過去のネガティブな情動記憶が浮かんできたら、その瞬間にゴミ箱に捨て、絶対にその記憶をリアルに再現しないように心掛けてください。

未来に向けた記憶の使い方

スポーツ選手やスポーツ選手を指導する方々にとっては、うまくいかなかったシーンは思い出さないことが重要です。

例えば、将来の受験に向かっている生徒や学生は、過去に成績が悪かった時の記憶や、その点数を取ってしまった時の嫌な気持ちを絶対に思い出さないようにしてください。それが浮かんできた瞬間にゴミ箱に捨てるようにします。これはぜひ実践していただきたいと思います。

もちろん、社会人も同じです。年齢や性別に関係なく、とにかく過去のネガティブな情動記憶は一切未来に向かって使わないようにし、封印していくことが大切です。

そして、未来に向かって活用するのはポジティブな情動記憶です。

自分が最高に達成感を感じた時や、嬉しかった時、楽しかった時、誇らしかった時など、エフィカシーが上がった時のポジティブな情動が伴った記憶を徹底的に引っ張り出し、未来に向かって使います。

日頃からそれを追体験する形で、体感としてもエフィカシーが上がり、その記憶を思い出すだけでも最高の気分になるようなものをたくさん、過去の記憶の中から引き出せるようにすることがポイントです。

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